カテゴリ:お役立ちコラム / 投稿日付:2022/08/07 06:00
夫と離婚した場合や夫が亡くなってしまった際には、配偶者の方は家の権利について不安になるものです。
家が夫名義である場合、配偶者にも家に対する権利は存在するのか把握していない方は多くいらっしゃいます。
そこで今回は、夫名義の家に対する妻の権利をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
□夫名義の家に妻の権利は存在するのか
家が夫名義であるため、妻の権利は全く守られないと考えている方も多くいらっしゃるでしょう。
しかし、実際はそんなことはなく、配偶者である妻の権利は法的にきちんと守られます。
*離婚した場合の家の権利とは
結婚してから夫婦で購入した家は、財産分与できる条件を満たしています。
そのため、家が誰の名義で取得されたものであっても、離婚後は夫と妻で均等に半分に財産分与されます。
そのため、夫名義の家に暮らしていた場合でも、離婚の際は配偶者にも家の権利が与えられます。
ここでの注意点は、財産分与の対象になるのは婚姻中に取得した共有財産であることです。
つまり、夫が独身のときに手に入れた家や親から相続した家は、特有財産になり財産分与の対象ではありません。
また、財産分与の対象になっている家の権利の分割方法は、一般的には夫と妻の2人で話し合って決定します。
もし話し合いで決定できない場合は調停によって解決します。
□夫が亡くなった場合の権利について
夫が亡くなった場合は、家は相続の対象になるため、その家を売却する必要があると考えている方もいらっしゃるでしょう。
確かに、配偶者居住権が定められるまで家に住めなかったり、維持が厳しくなって家に住めなくなってしまったりするケースは存在します。
しかし、夫を亡くした妻には配偶者居住権があるため、自宅の所有権を相続しなくても配偶者が家に住めます。
その配偶者居住権に関しては、注意すべきこともあります。
1つ目の注意点は、別居していた配偶者には認められないことです。
配偶者居住権は、相続が発生したタイミングで夫名義の家で暮らしていた配偶者のみに認められる権利であることに注意しましょう。
2つ目の注意点は、配偶者居住権は配偶者以外の他人に譲渡できないことです。
配偶者居住権は亡くなった方の配偶者にのみ与えられている権利です。
そのため、その権利は他人に譲渡できません。
□まとめ
夫と離婚、死別した際の夫名義の家に対する妻の権利を紹介しました。
夫名義で家を取得していたとしても妻の権利は守られるので安心しましょう。
ただし、そこにはいくつかの注意点があることもきちんと理解しておきましょう。
何かわからないことや気になることがある場合は、気軽にお問い合わせください。