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せっかく購入した物件にシロアリが!!
カテゴリ:不動産取引についてのイロハ  / 投稿日付:2022/09/17 17:20

 

購入する時には気づかなかったのに…
心配すればきりがないですが、
そんなも状況も無きにしも非ず…ですよね。

決して不安を煽りたいわけではなく、そんなもしもの状況でも皆さんに安心してもらえる法律

「契約不適合責任」について本日は紹介していきたいと思います。

従来は「瑕疵(カシ)担保責任」と呼ばれていましたが

2020年4月の民放改正により「契約不適合責任」と改められました。

内容も一部改正され、買主さんにとってはより安心できる仕組みになりました。



□瑕疵とは


まず瑕疵(カシ)という言葉ですが、聞きなれない言葉だと思います。
分かりやすく言うと、目的物に何かしらの欠損があることです。
しかし、瑕疵には物理的な欠陥だけでなく、
「心理的瑕疵」…過去に自殺や殺人などがあり、住む人が心理的に嫌悪感を感じる状態
「法律的瑕疵」…建築基準法、都市計画法に抵触している状態
などがあります。

これらに気づかず物件を購入してしまった場合、
既に契約を結んでいるから買主さんは泣き寝入りするしかないのか
というと、契約後であっても一定の期間は、売主が責任を負う必要があります。
それが「瑕疵担保責任」です。



□「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へ

従来の瑕疵担保責任(改定前)では、対象となるのは隠れた瑕疵である必要がありました。
分かりやすい例でいうとシロアリや雨漏りです。
簡単に発見できるような瑕疵は対象にはなりませんでした。
そして、隠れた瑕疵があった場合の買主の権利としては
「契約解除」(契約目的を達することができない場合のみ)
「損害賠償請求」の2つのみが可能でした。

この「隠れた」という表現がとても曖昧で、修繕以前に第一の論点が
そっちになってきてしまいますよね。

改定された契約不適合責任では、隠れた瑕疵に限定されず
数量、品質、量などが契約の内容に適合しない場合、
契約通りの目的物の引き渡しを請求することができます。

=「追完請求」
あくまでも契約書をベースにということですね。
書いてあるかどうかなので、従来に比べて分かりやすく改正されました。

もし、追完請求をしたにもかかわらず、売主がその請求を無視する場合
代金を減額してくださいと請求ができます。
=「代金減額請求」

大きく分類するとこの2つ、買主さんを保護をするための権利が新たに制定されました。

ただし買主は、この不適合を知った時から1年以内に売主に通知しなくてはいけません。
さらに、宅建業法では、この通知の期間は引き渡しから2年となっています。
売主と買主の不平等を無くすための法律とはいえ、半永久的に瑕疵の責任の所在が
売主にあるとは言えないですもんね。
ですが、この引き渡しから2年という期間は特約で延長することができます。
つまり買主に有利となる特約は有効としています。
(新築住宅の場合は、品確法が適用され、住宅の構造体力上主要な部分の瑕疵については
引き渡し後10年間は責任追及ができます)



□まとめ

最後に大事なことを言いますが、この責任は宅建業者である売主が
個人のお客様に負う責任となります。

つまりは、個人間の売買であれば、双方の同意があれば契約不適合責任を
免除する特約をつけることができます。

事前に内容や期間などについて、双方でしっかり取り決めておくと安心ですね。
今回の記事、すこし小難しい話だったかもしれませんが、先述したように
契約書がベースになるので、記載している内容がものすごく大事になります!
というお話でした。
少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。

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