カテゴリ:不動産取引についてのイロハ / 投稿日付:2023/01/19 16:49
前回のブログに関連付けて、今回は建物の床面積を意味する
「内法面積」「壁芯面積」についてご紹介したいと思います。
特にマンションの場合は、同じ物件なのに見るサイトによっては
床面積が違ったりします。
その理由について今回は解説したいと思います。
□面積の範囲が違う内法、壁芯
◎内法面積…壁の内側の面積
◎壁芯面積…壁の中に中心線があると想定してそこから割り出した床面積です。
イラストで表すとピンクの部分がそれぞれの床面積となります。
サイトによっては、内法面積だったり、壁芯面積で面積を載せていたりするので
同じ物件でも面積に差異がでることがあるのです。
「内法面積」「壁芯面積」は、どちらが間違い、正解というものではなく
それぞれ意味があって区別されています。
□わざわざ壁芯と内法を区別するのは
そもそも床面積を壁の中心線から求めるというのは
いかんせん理解ができませんでした。(私だけでしょうか笑)
その理由は、建築基準法では、「床面積は壁芯で求めることになっている。」
ということです。
建築前に審査する建築確認は、図面だけで審査しますから、仕上げ材によって変化する内法より
移動することが無い柱を基準にするほうが妥当という判断のようですね。
ただし、木造でもRC造でもすべて壁芯で求められます。
実際に住んでみると、壁の厚さが薄い木造の方が広く感じるかもしれないです。
戸建の場合は、原則、建築確認にも登記にも壁芯が採用されます。
ところが、マンションの場合は、登記する時には内法が採用されるのです。
□広告に記載されているのは?
先述した通り、戸建については、通常壁芯の面積が載せられていますが
マンションについては、内法、壁芯どちらで記載してもOKなのです!
ただ、同じ物件であれば、壁芯面積を乗せた方が㎡数が広くなり印象も良いので
不動産屋側は、壁芯面積を採用することが多いでしょう。
(なにそれずる~と思われるかもしれませんが、これは誇大広告になりません!)
ただし、住宅ローン控除や不動産取得税の軽減措置等の特例を受けようとするとき
登記面積(内法)50㎡以上が基準にとなっているケースがあります。
購入予定の物件の床面積が内法なのか、壁芯なのか予め確認しておくと安心ですね。
□まとめ
以上、内法面積と壁芯面積の違いでした。
特にマンションの場合は、広告で見たときと登記した時の面積が違う!!
とびっくりされるかもしれませんが、どちらも間違いではないのでご安心ください(*^-^*)
今回の記事が、皆様のお役に立てば幸いです。